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ターンテーブルシート比較… 最後はとんでもない悲劇!

 アナログレコードを楽しんでいますとアクセサリーを色々と試してみたくなります。
もちろん、一番の楽しみは「カートリッジ」な訳ですがそれ以外にも、リード線やシェル、スタビライザー、ターンテーブルシート、大掛かりなものではアーム、フォノケーブル交換があります。

 私のGT-2000チューンでは、アームも交換を完了しており、残すはリード線ぐらいなのですが、今回は以前から興味がありました「テーパー付きターンテーブルシート」です。
テーパー付きターンテーブルシートは、色々ありますが、正直高価です。

 そんな中で私がジュリアさんの「カーボンターンテーブルシート」を選んでいる時に「オヤイデさんがテーパー付きターンテーブルシートを出す」との情報を得ました。
そして、いつも巡回している「さぶちゃん大王」のブログでついに発見したのが「MJー12」でした。

 今夜は、そんなMJー12を迎えて早速試聴してみました…ところが最後にとんでもない悲劇が待ち受けていました…。

Magnumから外してオヤイデカーボンシェルに換装したテクニカAT33PTGです (RICHO CX2)
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 MJ-12の一番のセールスポイントは「価格」だと思います。
テーパー付きターンテーブルシートで16,800円にあると思います。
テーパー付きターンテーブルシートは、色々あると思いますが、この価格はなかなかありません。
そして、放射状に肉抜きされた丸穴がデザイン的にもアクセントになっていてカッコいいですね。
端面にテーパーがついていると言うことですが、さすがにこれは分からないです。
レコードのレーベル面が一段落としてあり、レコードとの密着性を考えているみたいです。
NCで削出し加工をしているため、ヘアーラインが見えます。
重量670gで重量感があり、叩いても「カンカン」響いたりしません。
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 対する名古屋の中古ショップ"Sound Julia"さんが出している「ドライカーボン(CFRP)ターンテーブルシート」です。
このてのCFRPのターンテーブルシートは、色々ありますが非常に高価です。
Juliaさんのも決して安い訳ではありませんが、他のCFRPのシートよりお手頃な45,000円です。
このシートを手に取ると本当に剛性が高く叩いても「コンコン」としか鈍く響きません。
重量408.5g、とにかく恐ろしいほど高剛性です。
やはりレコードレーベル面を一段落としレコード盤との密着性を良くしています。
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 早速比較試聴してみます。
今日は、カートリッジをAT33PTGとしシェルもオヤイデさんのドライカーボンシェルを使用しました。
ソフトは、"そりそり"なRCA録音のドボルザーク「新世界」といつもの定番「MALTA」そしてボーカル代表で「薬師丸ひろ子」さんにしました。

結論を正直言わせて頂くと…。
高分解能と高SNを求めるとカーボンに分があります。
カーボンからMJ-12に変えるとレンジがやや狭くなり、音楽ステージもやや内よりにコンパクトになります。
カーボンは、掛け値なしに高域も低域もMJー12より一回り程グンと延びてます。
では、そりに対してはどうでしょうか…
私のレコードソフトの中で一番そりそりのドボルザーク新世界ですが、テーパー付きのMJ-12とテーパーなしのカーボンではどれだけ違うでしょうか…
…残念ですが、私の耳にはその優位性は判断できませんでした。
スタビライザーもMJ-12の推奨の300g以上の750gあるテクニカAT6274です。
マクロ的にMJ-12に目を近づけてレコード盤の様子をみますが、カートリッジのうねりが平面で見るより大きく見えます。
平面だと単に上下しているだけですが、テーパーがついていると上下が激しく見えます…。

 最後に、隣で聴いていた副工場長のコメントは「ここまでくると『好き嫌い』の世界だね、『いい、悪い』ではないよ」だそうです(笑)
確かに、ここまで来ると好みも問題だと思います。
突き詰めたい人には「ドライカーボン」、普通のゴムシートより効果がある「MJ-12」と言ったところでしょうか。

 そんな試聴の終わりに、レコード盤から針を降ろそうとしてアームを移動させたところ、GT-2000には「フィンガーレスト」なる指置き兼回転確認用の場所があるのですが、うかつにもそこにAT33PTGが「ヒット!」
「えっ!?…」
鈍い感触があり、慌てて針先を見るとスタイラスがありません…
「げっ!…」
なんたる悲劇でしょう…いままでドンシャリ的ににぎやかな音を出していた大好きなAT33PTGが昇天されました…
針交換も安くないですよ…嗚呼…
Commented by altum at 2010-07-04 21:24 x
遣っちゃいましたか・・・痛いですね~!
最近私はアームリフトを必ず使っていますよ
そうすると・・・滑ってもそれ以下には落ちない!
色々高価な針を飛ばしましたので(^_-)-☆
Commented by 元新潟のU at 2010-07-04 22:00 x
薬師丸ひろ子さんといえば「Wの悲劇」を思い出してしまいました。

金銭的と精神的に痛かったですね~。
お見舞い申し上げます。
Commented by doghouse22 at 2010-07-04 22:09
状態にもよりますが、修理できるかもしれません。

http://www.jico.co.jp/repair/index.html
Commented by takeot at 2010-07-04 23:32 x
今晩は!痛いですね!やっちゃいましたね!ターンテーブルシートの比較は大変参考になりました!ありがとうございます
Commented by たっちん at 2010-07-05 11:26 x
こんにちは。

カーボンシートとMJ-12の比較、たいへん参考になりかつ納得しました。
MJ-12というと、UFO好きな私はアメリカの機密委員会を連想して
しまうのですが、写真の形を見るとネーミングはそれ(UFO)を
意識しているのかもしれないと思いました。(笑)

このMJ-12、ブログ環内で最初に話題になった、砲金製削り出しとは
“メタル製テーパー付き”という共通点こそあれ、性能差もあるのでは
ないだろうか、とも感じていましたが、今回のレポートがそれに対する
ひとつの回答を示してくれたような気がしています。
感謝です。(*^-^*)
Commented by きゃーる at 2010-07-05 21:24 x
rhr_nallyさん、こんばんわ^^

ポッキリやっちゃいましたか(T_T)
私もV15のオリジナル針飛ばすの怖いので、
altumさんのようにアームリフト
使うようにしてますが気をつけないとですね・・・
しかしディスクブレーキのようでかっこいい
ターンテーブルシートですね^^
カーボンはF1用でしょうか^^;
Commented by へうたむ at 2010-07-06 00:09 x
こんばんは~^^。

LPプレーヤーを持っていた時の交換テーブルシートといえば、パイオニアのブチル製でした。
45,000円 ‥‥ う~ん ‥‥ DAC、2台作れます^^;。

スタイラス、まことにご愁傷さまでした。が、フィンガーレストに当たる位置なんでしょうか? ずーっとアームを戻して当たってしまうということは‥‥もしや、なんですけれど、オーバーハングの調整が最適ではないのではないか、と…。いや、老婆心までに^^;。

‘オーディオ欲’を恣(ほしいまま)にすると、神サマがブレーキをかけるごとく、よからぬことが起きかねません^^;。‘キューキョクのオペアンプ’かも、と思って導入した一品が、発振しました><;。
懲りずに位相補償コンデンサー買い出しにアキバ。もうここ10日で3回行ってますが、駅降りるや、夕立っ!^^
Commented by rhr_nally at 2010-07-06 07:58
altumさん、おはようございます。

そうなんですよね…アームリフト付いているんですよね…反応も鈍くはないので使えばいいのに…。
Magnumや前のクラフトのアームのアームリフトのエレベーダー昇降スピードが遅いので
使うのを止めてたのが仇になりました(笑)
初心者の頃は、必ず使っていたのに…反省です。
Commented by rhr_nally at 2010-07-06 07:59
元新潟のUさん、おはようございます。

はい…精神的に痛いです。
もう、このカートリッジは生産していないので…痛いなぁ…。
Commented by rhr_nally at 2010-07-06 08:22
doghouse22さん、おはようございます。

HP拝見しました。
こんなところがあるんですね…知らなかったです。
ここなら古い機種も救って頂けそうですね。
オーディオテクニカさんに相談したら、現行機種AT33EVのスタイラスと交換になるそうです。
でもそのお値段が…(最安値の新品AT33EVの価格を越えています!)(笑)
ありがとうございました。
Commented by rhr_nally at 2010-07-06 08:26
takeotさん、おはようございます。

身を粉にしたレポート(笑)お役似たたてありがたいです。
まぁ、CFRPにそこまで払うかとなるのですが…こればかりは自己満足ですね(笑)
Commented by rhr_nally at 2010-07-06 08:31
たっちんさん、おはようございます。

砲金って憧れるのですが、叩くと鳴くんですよね…いい音で(笑)
これが、振動を減衰させたいのなら嫌な方向に働くのではないかと。
その点、価格は頂けないですがCFRPは減衰しているように感じます。
MJ-12のいいところが、あのメカニカルなガジェット感でしょうか(出ましたガジェット感!(笑))
「カシャ」と音を立ててスピンドルと絶妙な嵌合をするんですよね…。
そしてあの外観は、非常に雰囲気はいいです。
高解像度狙いにはCFRPで雰囲気重視ならMJ-12かなぁ…と妄想してます(笑)
後、砲金のテーパー付きが開発されてから、切削技術も上がっているので(機械の能力向上)
あんな穴あきも加えた切削が出来るんですよね…たいしたものです。
Commented by rhr_nally at 2010-07-06 08:34
きゃーるさん、おはようございます。

カーボンはですね…とにかく硬いです。
そして「冷たくない」(笑)
カーボンなら少し軽めなのでフローティングタイプのターンテーブルでもいいかもしれませんね。
スタイラスは、ポッキリじゃぁなくて見事に「石」のみ飛んだみたいです。
ルーペで見たらフラットでした(泣)
私は、針先の洗浄にアルコール系は使わないので弱くはなってなかったと思うのですが…無念です。
「初心に帰りなさい」と神様が教えてくれたんですね。
Commented by rhr_nally at 2010-07-06 08:38
へうたむさん、おはようございます。

 へうたむさんの記事は、いつも更新のたびに必ず見てますよ。
最近の話題には、なかなかコメントできないです(笑)
オーバーハングは、合ってないかもしれません…。

 他のカートリッジ(MC-20やシュアー)では、きっちり合せているのですが、AT33PTGだけは、
少し急いだかもしれません、次は気をつけてみますね。
WE308SXの指定オーバーハングは3㎜なんですよね…。
他のシェルは調整がし易かったのですが、オヤイデさんのカーボンシェルは「えいやぁ」で付けた
ところは否めません…。
アドバイスありがとうございます。
Commented by doghouse22 at 2010-07-06 22:50
PTG秋葉原で新品入手可能ですヨ!
webでは見つけられませんが、お店を回れば発見できるかも?
Commented by ta-mo-ta-mo at 2010-07-07 00:07
こんばんはぁ~

えぇっ、、、まずはお悔やみ申し上げますぅ・・・
針交換ですかぁ、、、ヤッちまいましたねぇ。。

で、大王さまところのターンテーブルシートですねっ☆
なかなか絶賛されてるようですね、Nallyさんのレポにも登場するくらいですし*^^*

ボクはまだまだレコードに遊ばれてますし、もっと修行を積んでから試してみたいと思います♪
Commented by なめちゃん仙人 at 2010-07-07 01:14 x
こんばんは♪
これは、なんという“Wの悲劇”!! 薬師丸ひろ子嬢も泣いていることでしょう(笑)
・・・・・って、笑っている気分ではないですよね・・・・・

しかし、MJ-12とGT-2000のターンテーブルはマッチングが良く、カッコいいですね!
その点は、カーボンより見た良しかと思われます。

比較した音は、コストを考えるとナルホドな、という感じですね。
それでも、MJ-12のコストパフォーマンスは高いですよねぇ~

まぁ、気を落とさずに、気持ちを切り替えて、コレを機に、
新しいカートリッジ探しの旅に出られてはいかがでしょうか(^o^)v
Commented by のんきち at 2010-07-07 07:42 x
おはようございます。
あちゃ~、痛いですね~。しかも修理の方が高いなんて・・・
GT-2000のあれ、指置きだったんですね。初めて知りました。
私はアームリフターを使って上下させています。下ろすときは、微調整しながらそ~っと下ろします。自分の指で上下させる技術を持ち合わせていませんので。
MJ-12は良さそうですね。見た目もgoodですね。『そのうちリスト』から『近々リスト』に変更します。
Commented by rhr_nally at 2010-07-07 08:36
doghouse22さん、おはようございます。

おお!そうなんですか…在庫あるんですねぇ…でも今は秋葉原まで遠征するチャンスがなくて(悲)
でも気持ちを切替えて考えたんです「次のカートリッジ探し」でもいいかなぁ…って(笑)

でもdoghouse22さんが、探して頂いたように大都会(笑)に出向いた際は、店を覗いてみます。
こんな時みなさんのコメントは染み入ります…ありがとうございます。
(こちらも、DENONの打ち切り機種は在庫があるんですけどね(笑))
Commented by rhr_nally at 2010-07-07 08:41
たもちゃん、おはようございます。

コストパフォーマンスで「MJ-12」(見た目の良さもね)、音質優先なら確実に「カーボン」になりますよ。
ただ、音質優先・重視でどこまで投資するかが問題ですが…MJ-12は「男の子心」をそそる形状ですから。
MJ-12を買ったのは、勢いですねぇ…。
たもちゃん、貸すから試してみます?
Commented by rhr_nally at 2010-07-07 08:45
仙人様、おはようございます。

コストパフォーマンス「MJ-12」音質優先「カーボン」の結果になりました(笑)
ただ、どちらもアナログ固有の「ゆるゆる感」から遠ざかり「デジタル調」になるのを、レコード
プレーヤー(レコードを再生する人たち)はどう考えるかですね。

はい、仙人様の言う通り気持ちを切替えて「新しいカートリッジとの出会い」を考えてます。
でもdoghouse22さんのコメントにもあるのですが、大都会にはまだデッドストックのPTG
があるみたいなので見つけたら「ふらふら」行くかもしれません。

その間は、仙人様にお借りしているWadia2000を脳髄に染みこませます(笑)
Commented by rhr_nally at 2010-07-07 08:50
のんきちさん、おはようございます。

アームリフターを昔は使っていたんですが…マイクロBL-101についていたクラフトのアームの
この機能が不十分だったこと、次に購入したMagnumのアームリフターも鈍感なことで、ついつい
アームリフターを使うのを止めた罰です(笑)
308SXのアームリフターは、敏感なので使うことにしますね。

MJ-12については、私が常々「ガジェット感」なるもの声高に叫んでいますが(笑)、その領域は満足
させてくれますよ、ただ、「音質を極めたい」となるとカーボンに分があります。
見た目の格好良さと自己満足は、2台のプレーヤーに「MJ-12」と「カーボン」を装着して「にやり」
とすることでしょうか…。
でもMagnumは、不思議なことにアクリルプラッターにレコード直置きが最もベストな音なのです。
だからMagnumには、どちらも置けません(悲)
Commented by tm at 2010-07-14 10:37 x
こんにちは。

アクリルは塩ビに近く馴染みやすいと謳っているメーカーもありますね。
更に、アクリルにカーボンや塩ビを混合したプラッタもありますし。
浮かすのか、密着させるのかという方向性とプラッタの材質の相性も考えるとシートは奥が深い世界ですね。

私のNottinghamは特殊アルミ合金製とのことで、付属シートはウレタンか何かの柔らかいものです。
現在は、Ringmatという紙とコルクを使用した軽量シートを使用しています。
スタビライザーはメーカー非推奨で、反りが酷くトレースし辛い盤には向かないシートかもしれません。
静電気に悩まされず扱いやすいので私は気に入っています。
ソルボセイン製も使いましたが、音はともかく強烈な静電気のおかげでお蔵入りしました……。
他の素材では鹿皮や豚皮を試してみたいですね。
なんだか手触り良くて見た目の満足感がありそうじゃないですか。
毛皮までいってしまうと、物理特性的に静電気が強烈になりそうですけど(笑)
Commented by rhr_nally at 2010-07-15 08:48
tmさん、おはようございます。

いやぁ本当にレコードプレーヤーって「過去の遺物」的位置づけかと思いきや進歩しているんですね。
基本構造は既に何年も前に固定されているものの材質・素材の変化や進歩で、その素材を使うこと
による音の変化が明確に出ている…。
そして色々なアクセサリーとチューニング…本当に奥が深い。

CDもアナログもそうですが、そこの刻まれた情報をなかなか全て出せないものなのですね。
我々は、あくなき挑戦を続けるのでしょうね。
by rhr_nally | 2010-07-04 20:03 | ラボ(実験試聴) | Comments(24)

時は流れるんです…


by Nally